美術

2013年10月19日 (土)

アメリカン・ポップ・アート展

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昨日は,久しぶりに美術展へ行ってきました。
アメリカ・コロラド州在住のジョン&キミコ・パワーズ夫妻のコレクションを展示したアメリカン・ポップ・アートの数々。

アンディ・ウォーホルやロイ・リキテンスタインの作品は日本でもお馴染みですが,アンディ・ウォーホルの「200個のキャンベル・スープ缶」は初来日だったそう。
間近でよく見たところ,スープの缶の種類(TOMATO, MUSHROOM, VEGETABLE, OINIONなど)がいろいろあったことを発見。
今回見るまで,みんな完全に同じデザインだと思っていました。

あと,興味深かったのは,ロバート・ラウシェンバーグ,ジャスパー・ジョーンズら先駆者たちの作品。
どれも気概が伝わってきて(爆発しない程度に),見ていて清々しい気持ちになりました。

1960年代から1970年代の作品が中心でしたが,どれも斬新で色褪せていなく。

40~50年の時を経ても,現在の時を刻んでいるようでした。

同時代の日本を振り返ると,どうしても昭和レトロとなってしまう。

文化に優劣はないけれど,当時のアメリカは圧倒的な先進国だったことを再確認した時間でもありました。

音楽のその場限りのライブも愛しいけれど,時空を超えて存在する美術のアートもかけがえのないものだね。

アメリカン・ポップ・アート展は,今月21日まで。国立新美術館にて。

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2010年5月23日 (日)

ボストン美術館展。

大忙しなので,行くかどうか迷った「ボストン美術館展」でしたが,一瞬の隙を見つけて行ってきてしまいました。
やはり行ってきてよかったぁ。。

私の大好きな2大巨匠(ベラスケスとマネ)の絵が並んで迎えてくれたんだもの。
この2枚を見ただけで,かなり満足。

あと印象的だったのが,モネの一連の風景画。(まあ,だから印象派なんだけど。。)
今回は,モネが印象派としてのタッチを見せ始めた頃の風景画を何枚か初めて見ることができました。
この他,お馴染みの積み藁やルーアン大聖堂やジベルニーの日本橋の絵なども加わって,モネの世界観が迫ってきたのでした。

モネの絵って,日本のどこかで見かけた懐かしい感覚を呼び起こすんだよね。。
キャンパスの色はもちろん現実の色ではないのだけど,自分の中の記憶と一致する色使い。
日本が好きで,浮世絵の収集家でもあったモネですが,自然に対する感覚が日本人と近いような気がする。。
だから日本人もモネの絵が大好き・・なんじゃないかな。。

私のお気に入り画家は上の二人だけど,今日のモネの風景画にはやられました。
パリに何度か行って,モネの風景画は大から小までたくさんの作品を生で見ているけれど,今回見た風景画ほど自分の記憶の情景を呼び起こしたことはないなあ。
それだけ年を取ったということ?(笑)

・日曜日はDaiさんのライブあり。
『言の葉。#39』会場:赤坂グラフィティ(赤坂)
自分は残念ながらしばらく休部中。。
Naoさんやまっつんもサポートするようなので,残念なんだけど。。

・お友達から山本くんが某週刊誌2冊に載っているという情報を頂き,買ってしまいました。
正直,この手の週刊誌ってレジに持っていくのがちょっと勇気がいるよね?
あえて毅然な態度で持っていってみる。。(苦笑)

・相変わらず,motherとゲゲゲの女房には泣ける。。
mother,愛菜ちゃん人気もあって,今日(日曜)の午後,関東地方は今までのダイジェストを放送するようですよね。
ゲゲゲの女房もいいよ,これ。

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2009年11月23日 (月)

マルガリータ王女に再会。

やはり行ってきてしまいました。国立新美術館で開催されているThe ハプスブルグ展。
3連休の初日に行ったので,すごい人波でしたが。。

お目当ては,やはりベラスケスの「白衣の王女マルガリータ・テレサ」と「皇太子フェリペ・プロスペロ」。
この2枚は今までも何度か日本に来ていて見に行っていますが,同時に来るのは珍しいのではないかしら。
もう2枚並んでいるのを見るだけで,また目頭が熱くなってしまう。。

年を重ねてくると,悲しい,悔しいときよりも,嬉しい,感動したときに涙が出てくるなあ。。

あと,貴重だったのはブダペスト国立西洋美術館所蔵の「食卓につく貧しい貴族」を生で見たこと。
ブダペストには足を踏み入れたことはなく,今まで画集でしか見ていなかったので,感動!!
ベラスケス独特の光と陰を巧みに取り入れています。

それにしても,どう見ても貴族には見えないんだけど。。

そして,美術館を出るときには,記念切手やマルガリータ王女のクリアファイル,絵ハガキなどを購入してしまったのでした。

あ,他の絵画に触れずじまいでしたが,入ってからすぐの部屋に「オーストリア皇妃エリザベート」が燦々と輝いています。
工芸品も多数展示されていて,見どころ満載な展覧会でした。

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2009年10月 9日 (金)

アートの秋。(美術編)

すっかり仕事の秋です。。
さて,昨日の台風,皆さんは交通の乱れ等に巻き込まれませんでしたか?
私はJR全滅だったので,なじみのない私鉄を利用したところ,行きはスムーズでしたが,帰りに罠が。。
はい,路線を間違えて乗ってしまい,1時間程余計にかかってしまいました。
ただでさえ,遠距離通勤なのにぃ。。

それはさておき,本日のテーマは「美術の秋」なので,行きたかった,もしくは行きたい展覧会を2点。

ウィーン・ミュージアム所蔵『クリムト,シーレ ウィーン世紀末展』
【東京会場】 9月16日(水)~10月12日(月・祝) 東京・日本橋高島屋

ウィーン・ミュージアムは旧ウィーン市立歴史博物館のことだそうですが,あれ,いつ改名したのでしょう?
ここからクリムトやエゴン・シーレ等の19世紀末芸術の名品約120点が来ているそうです。
昔,旧ウィーン市立歴史博物館に足を運んだときに一目ぼれしたのがエゴン・シーレ。
お友達に誘われてとても行きたかったんだけど,余裕がなく断念。
ホームページを見たら,東京の前は札幌だったんじゃありませんか。
それも札幌芸術の森美術館ですよ。
いや~ん,先月帰省したとき行った石山緑地の目と鼻の先。
知っていれば,足を伸ばしたのにぃ・・。
東京もこの連休までですので,興味のある方はお見逃しなく!

『The ハプスブルグ』
2009年9月25日(金)~12月14日(月)国立新美術館

わ~,またウィーンから名画がやってきます。
ウィーン美術史美術館とブダペスト国立西洋美術館に所蔵されているものです。
ウィーン美術史美術館と言えば,ベラスケス! 
東京近郊の方はもうベラスケスの絵画のポスターをご覧ではないですかね?
ウィーン美術史美術館にはベラスケスコーナーがあって,ベラスケスフリークとしては,感極まって涙,涙でした。
(ま,涙腺が弱い質なので。ここのところ『ドラゴン桜』や『ROOKIES』の再放送を見ても泣ける。。)
是非,再会しなければ・・と思うんだけど,今超忙しいのと,ヘドウィグもあるのとで・・行けるかが微妙。。
でも何とか時間を作りたいですね!

・・と言っているうちに,お正月に磐音さま再登場なのね!
山本くん,再演を次から次からと本当に偉いよ~。
再演ってさ,小説家で言えば,単行本から文庫本になるってことと近いよね。
ベストセラー作家は別として,文庫本になるには障壁が高いらしいです。
だから,ドラマや舞台にしても,再演になるのはすごく価値があると思う。

スィートJAMでは,Daiさん・えりかちゃんのLife is Musicのコーナーが微笑ましい。。
若干ハラハラドキドキしながら見守っていますが。。
今回はゲストの磯山さんが一人でしゃべってくれたので,山本くんはMCとしては楽だったかも。。

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2009年1月25日 (日)

時間を止める表紙絵。

昨日はお友達の画家であるSさんの個展へ,懐かしい阿佐ヶ谷へ赴く。
何年かぶりの阿佐ヶ谷は変わっているようで変わっておらず。。

ある趣味がきっかけで知り合ったSさん。
ひまわりのように明るい性格で,そして気配り上手のSさん。
彼女の描く絵もその人柄が現れている。
時には大胆な構図。繊細な色彩。
それら二つの顔が彼女の絵の中でもくるくる廻っている。

実は今,Sさんの絵は多くの人が眺めていると思う。

つい先日発表があった140回直木賞受賞山本兼一さんの『利休にたずねよ』の表紙絵を描いているのです。

先週,アイヌアートの結城さんが「鹿の目は猫の目と同じように時間を止める」とおっしゃっていましたが,Sさんのこの表紙を見るときも確かに「時間が止まる」のです。
(決して友達だからではの感想ではないですよぉ。。)

Sさんは,この他にも山本さんの表紙をメインにいっぱい挿絵を描いています。
今ちょうど阿佐ヶ谷のGallery香染美術にて「挿絵」展をやっています。
お近くの人は是非お立ち寄りください。

北村さゆり展~挿絵巻(SASHIE KAN) ~2/3(火)まで 11:00~19:00(日曜休廊)
Gallery香染美術(阿佐ヶ谷)にて

山本さんの新聞小説『命もいらず名もいらず』(幕末に活躍した山岡鉄舟さんが主人公)の挿絵が中心ですが,挿絵巻とあるように,一連の挿絵がぐるりと壁を取り囲み,巻物の世界を創っています。
小説の世界も同時に味わうことができます。

*『利休にたずねよ』の表紙原画も飾ってあります!

帰りに寄った紀伊国屋新宿本店の通りに面した一押しのコーナー。
オバマ大統領の演説本らと一緒に『利休にたずねよ』がたくさん積まれているのを見て,ほっこりした気持ちになる。

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2008年11月 4日 (火)

心焦がれたジョット。

時計を設置してみました。
~時と~30分きっかりに小人さん?が現れます。
直前に覗いてみた方はチェックしてみてくださいね!
(携帯からは見られないのが残念。。)

Dvc00100さて,1日は損保ジャパン東郷青児美術館で開催されている「ジョットとその遺産展」にも行ってきました。(写真が曲がった。。)

・・と言っても,ジョット自身の作品は4点で,あとはイタリア・アッシジのサン・フランチェスコ聖堂の壁画パネルや後継者たちによって描かれた作品が主です。
後継者たちは広義にジョッテスキと呼ばれるそうですよ。なんか格好いいですー。

ジョットのサン・フランチェスコ聖堂の壁画「聖フランチェスコ伝」は,パネルでもいいので見たかったんですよね。
というのは,実際にアッシジに行ったとき見損ねたからなんです。

ここは地震で一時閉鎖されていましたが,行ったのはそのちょっと前。
本物を見るまたとない機会だったというのに,直前のランチで飲んだ地ビールが体に回り,はい・・貧血を起こし,歩けなくなってしまいました。
200m先に聖堂がそびえたっていたというのに。。
体調が復活したときには,見学の時間が終わってしまいました。
悲しきバスツアー・・。
・・と,自分の体を把握していなかった自分がアホでした。。

展覧会は11月9日(日)までです。

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2008年9月16日 (火)

I Love マルガリータ王女

国立新美術館で昨日まで開催されていた
「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密」。
滑り込みセーフ・・で行ってきました。

一番の目的は3歳の「マルガリータ王女」の肖像画と再会するために。
はい,ベラスケスフリークとしては,はずせませんよね。

スペインのプラド美術館を訪問して,ベラスケスの絵画の洗礼を受けて有余年。。
恥ずかしながら,当時ベラスケスについての知識はあまりなかったんです。
でも,知識がなかったからこそ衝撃でした。

ただただ絵が光っていた。
明らかに他の画家の絵と一線を画していた。

最初に目に飛び込んできたのは,「バッコスの勝利(酔っ払いたち)」 だったなあ。

印象派の父であるマネがベラスケスのことを「画家中の画家」と呼んだのは洋画ファンの中ではあまりにも有名ですが,それを知る前から印象派の中ではマネが一番好きでした。
やっぱ好きな画家の系統は似るのかな?

とにかく,スペインでベラスケスに一気に落ちてしまった私はトミーを追っかけるヘドウィグごとくベラスケス絵画追っかけツアーを敢行したのです!(若かった!)
で,パリのルーブル美術館,ロンドンのナショナル・ギャラリーと続き,ウィーンのウィーン美術史美術館へ。
そう,ウィーン美術史美術館にはお見合い写真として,スペインからウィーンへ送られたマルガリータ王女の年齢の異なる肖像画がいくつもあるのです。
ベラスケスの部屋が独立してあったんだよね。(今もかな?)

もうもう,感無量となって,涙がとめどめもなく流れたのでした。

その中の1枚である3歳の「マルガリータ王女」に再会できました。
正式な題名は「薔薇色の衣裳のマルガリータ王女」。
題名が表しているままに,王女の頬とドレスの模様と花瓶の薔薇に同じようなピンク色が使われていて,マルガリータ王女の優しさを引き立てている。
そして画家ベラスケス自身の優しい視点も感じ取ることができます。
そう,親類や友達の子供に向ける優しいまなざしを感じられる。
なんか,見ているとマルガリータ王女が姉の幼児時代に似てると思えてきちゃったりして。恐れ多いですけど,そういう感情もあって,引きつけられるのかもしれません。

見終わったあとは,「マルガリータ王女」グッズを買いあさってしまいました。
絵葉書,メモパッド,手帳,タイルの飾り,クリアファイル・・。
ムフフフ・・幸せ。。
は・・この光景は,歳三グッズ,ヘドウィググッズを手に入れたときと変わらないかも・・。

この展覧会はこの後,仙台,神戸,青森と巡回される予定ですよ。
お近くの皆さん,お楽しみに。

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2008年8月29日 (金)

諸橋近代美術館@福島

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この絵葉書のような風景は,福島県猪苗代湖にやや近い諸橋近代美術館。
絵画好きの諸橋さんという方が約10年前に私財を投じて設立した美術館です。
ダリの作品(絵画・版画から彫刻まで)を数多く収集しているのだけど,
守備範囲の広い(古典主義からシュルレアリスムまで)ダリの作品を上手に展示していて,ダリという芸術家を改めてすごいと思っちゃいました。

おもしろかったのが,ダリが尊敬する画家と自分自身に
点数を要素毎(天才度,独創性,神秘性など)につけている表。
この尊敬する画家というのが,フェルメールとベラスケスなんですね。
各要素とも20点満点なんだけど,例えば,天才度はフェルメールとベラスケスは20点,
ダリ自身に対しては19点とつけていました。

10項目ぐらいありましたが,フェルメールが1,2の要素を除いて全て満点だったかな。
ベラスケスにも,2,3の要素を除いて満点をつけていました。
ダリ自身は,2人の巨匠に比べたら点数が低かったですね。
ダリにとって,フェルメールとベラスケスがどんなに偉大だったのかわかります。

ベラスケス好きの私としては,嬉しいのぉーーーーーー。
(友達が使っていた語尾が移りました。。篤姫人気だし。。笑)

それにベラスケスの代表作「ラス・メニーナス」を数字的に解釈した
ダリの作品(写真だったけど)も紹介していて,興味深かったです。
それは絵の中の人物を数字で表すというもの。
(基本的には人物等と輪郭が似ている数字に置き換えています。
マルガリータ王女=「8」,ベラスケス=「7」など)

その数字の置き換えが自らの作品「テトァンの大会戦」にも反映されていたんですよ。
遠目では全然わからなかったけど,
近づいてよく見ると数字がいくつか絵の中に入っている。
ダリとダリの奥さんも絵の中に入っていておもしろかった!
(これも,「ラス・メニーナス」に自分自身を描いたベラスケスの影響と言えるよね?)

んーーー,見たことある人しかわからない内容でスミマセン!

とにかく,言いたいことは諸橋さんがやってきたことってすごい!ということ。
諸橋さんは2003年に亡くなってしまったのですが,
遺志を継いで,美術館の充実を一層図っているそうです。

美術館は周りの風景との調和も考慮されていて,
猪苗代湖・磐梯高原方面に行かれる場合はお勧めスポットです!

(しかし,東京から車で行くと,かなりハードなドライブかも。。)

これから2,3,福島お勧め(かなり偏りのある)スポットが続きます。

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2008年7月 3日 (木)

コロー展 光と追憶の変奏曲

19世紀のフランス画家カミーユ・コローの展覧会に行ってきました。
なんと,コローが中心の本格的な展覧会は,国内外においてあまり開催されていないとか。
私も,18~19世紀の洋画鑑賞フリーク(→素人)で,
結構あちこちの展覧会に行っているんですけど,あまり印象になかったんです。
今回が初めてまともにコローを見たと言っていいかもしれません。

これが,これが・・なんと,心休まる柔らかい絵。
展覧会のサブキャッチが「光と追憶の変奏曲」とあるように,
ほとんどの絵に光の暖かさがあるんです。それが直接的なギラギラしたものではなく。

そして,「追憶」というのもすごくわかるんです。
決して訪れたことのない風景画でも,どこか懐かしさが感じられるんです。
ふっと吸い寄せられるものがあるんです。

ルノワールやモネ,ピカソなどの著名な画家もコローから影響を受けているのも,
このコローの絵の持つ吸引力ではないかしら。。

で,コローは風景画も人物画もどちらも描いているんですけど,
風景画にはさり気なく,人物も入っているんですよね。
ちょっと愛らしい。。

というわけで,コローの画にすっかり魅せられてしまいました。

ちなみに,ベラスケス&マネが私のお気に入り洋画家1,2位。
コローは一気に3位ぐらいに上昇。
画風がベラスケス&マネにちょっと似ているかも。。

コロー展は,上野の国立西洋美術館で,8月31日まで。
その後は神戸市立博物館で展示されるようです。

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